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Webデザイナーを目指す人へ(7) 「趣味の領域」はバカにできないのです。

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昨年末の忙しさを言い訳に、更新が怠っていたが、今日は新年最初の投稿として、相談メールを紹介する。

大学の卒業を目前にして、将来について真剣に考えるようになった方のご相談である。



不安で不安でしょうがないのですが、何も手に付きません。
□■ご相談者 トシさん■□

初めまして、トシと申します。大学4年で来年の3月に卒業予定の21歳です。

自分もWEBデザイナーになりたく、現役のWEBデザイナーさんの生の声を聞ける所は無いだろうかと探した結果、kobakenさんのサイトに行き当たりました。
自分と同じような悩みを抱える方のメールに対して、kobakenさんが丁寧かつ的確にアドバイスをしてくれるのに感銘を受け、自分もメールを送ってみた次第です。

来年の3月で卒業と書きましたが、就職は決まっていません。
というのも、来年の4月からリカレントと言うスクールに通うからです。

自分は高校1年生の頃に初めてHPを作り、その楽しさ、奥の深さにはまりました。
ネットゲームの初心者専用のサイトなども作ったりもしました。
でも、大学に入るまでWEBデザイナーになってみたいという気持ちはなく、まだ、趣味の領域でした。

大学に入り2年が過ぎた頃、就職説明会が行われ、自分の将来について真剣に考える時期が来ました。
自分は好きでもない会社に勤めて行くのに抵抗があり(世間的には甘い考えですが)、じゃあ、自分が好きなのは何だろうと考えた時、高校の頃に味わったWEBデザインの楽しさがよみがえりました。

新卒ではWEB制作会社に入社するのは厳しいだろうと考え、みんなが就職活動をしている間、.com master★や初級シスアドなど情報系の最低限の知識を得ることに半年ほど費やしました。

リカレントは短期集中型で約3ヶ月ほどで卒業、その後、就職活動といった感じです。
実際、1年スクールに通っていたkobakenさんでさえ、失礼ですが3ヶ月ほど内定を貰えなかったのにたった3ヶ月スクールに行っただけで就職できるのか、覚悟はしてますがやはり不安です。

何か会社にアピールできるものがあればいいのですが、自分はデザインの才能など全くなく、突出しているものは何もありません。
強いて挙げるとすれば、ユーザビリティやアクセシビリティに興味があるだけです。


サイト作成も最近は全くやっていません。
どのようなサイトを作っていけばいいのかわからなくなってきたからです。
不安で不安でしょうがないのですが、何も手に付きません。
こんな自分にkobakenさんから何かアドバイスを頂ければ幸いです。

長文を読んで頂き、ありがとうございました。



資格の知識、スクールの知識だけで決して満足しないでください。
□■小林謙輔■□

トシ様

こんにちは。Kobakenジャーナルの小林謙輔です。

このたびはメールいただきありがとうございます。
返信が送れて大変申し訳ございませんでした。


>初めまして、トシと申します。大学4年で来年の3月に卒業予定の21歳です。

21歳のトシさんなら、これから何でもできます。
うらやましい限りです。


>自分もWEBデザイナーになりたく、現役のWEBデザイナーさんの生の声を
>聞ける所は無いだろうかと探した結果、kobakenさんのサイトに行き当たりました。
>自分と同じような悩みを抱える方のメールに対して、kobakenさんが丁寧かつ的確に
>アドバイスをしてくれるのに感銘を受け、自分もメールを送ってみた次第です。

ありがとうございます。参考になれば幸いです。
とにかく好きなことを仕事にすることで、精神的に充実した日々をすごしていますので、その喜びを少しでも多くの人に伝えて行きたいと思っています。


>来年の3月で卒業と書きましたが、就職は決まっていません。
>というのも、来年の4月からリカレントと言うスクールに通うからです。
>
>自分は高校1年生の頃に初めてHPを作り、その楽しさ、奥の深さにはまりました。
>ネットゲームの初心者専用のサイトなども作ったりもしました。
>でも、大学に入るまでWEBデザイナーになってみたいという気持ちはなく、まだ、趣
>味の領域でした。


私も転職を決めたときは、まだWebの世界を目指していたわけではなく、ただ、デザイナーやイラストレーターのような右脳を使う仕事をしたいと思っていました。

Webの講座を受講したのは、スクールの営業マンのトークに乗ってしまっただけです。(笑)

しかしそれが今、Webの魅力にすっかりはまってしまっている。
キッカケは人それぞれですが、楽しいと思えることが見つかったのが大変素晴らしいことです。

>大学に入り2年が過ぎた頃、就職説明会が行われ、自分の将来について真剣に考える
>時期が来ました。
>自分は好きでもない会社に勤めて行くのに抵抗があり(世間的には甘い考えです
>が)、
>じゃあ、自分が好きなのは何だろうと考えた時、高校の頃に味わったWEBデザインの
>楽しさがよみがえりました。


私の場合、高専を卒業してその流れのまま就職できる会社に入りました。まったく何にも考えていませんでした。脳みそツルツル状態です。

それに比べ、トシさんは学生の間で真剣に自分の将来について考えることができた。これは大きなチャンスですね。

普通の人より早い段階で、自分の意思で行動できるわけですから。


>新卒ではWEB制作会社に入社するのは厳しいだろうと考え、みんなが就職活動をして
>いる間、
>.com master★や初級シスアドなど情報系の最低限の知識を得ることに半年ほど費や
>しました。
>
>リカレントは短期集中型で約3ヶ月ほどで卒業、その後、就職活動といった感じで
>す。
>実際、1年スクールに通っていたkobakenさんでさえ、失礼ですが3ヶ月ほど内定を貰
>えなかったのに
>たった3ヶ月スクールに行っただけで就職できるのか、覚悟はしてますがやはり不安
>です。


資格の知識、スクールの知識だけで決して満足しないでください。これらはプロの世界では、

『知っているのが当たり前、知らないことが、恥ずかしい』
程度の内容なのです。


「スクールに通っただけでは、就職できない。あとは自分の努力次第。」

と、心に刻み込んでください。

この現実を知っているのと知らないのとでは、今後のトシさんの取り組み内容に大きな差を生みます。

スクールに通って就職できていると信じている人は、スクールの内容を勉強するだけで満足してしまいます。

自分の努力次第だと認識していてば、スクールで学ぶ内容にプラスして自分自身でもっと深く探求していけるでしょう。

「努力」というと苦痛を伴うものに感じますが、それを「趣味」にしてしまえば、苦痛から楽しみに変えることができます。


>自分は高校1年生の頃に初めてHPを作り、その楽しさ、奥の深さにはまりました。
>ネットゲームの初心者専用のサイトなども作ったりもしました。
>でも、大学に入るまでWEBデザイナーになってみたいという気持ちはなく、まだ、趣
>味の領域でした。

まさにこの気持ちですよ。「趣味の領域」はバカにできないのです。


よく、
「プロになるとつらいよ。趣味の領域でやめておいたほうがいい。」
という人がいますが、この意見は私には納得できません。

本当に好きな「趣味」であれば、その趣味を一生続けたいと思う。
その趣味のことだけを追求して行きたいと思うはずです。

「その趣味にだけ時間を費やしたい」
と思うのです。


「その趣味にだけ時間を費やす」ためには、その趣味を仕事にしてしまえばいいのです。つまり「プロ」になることです。


「趣味の領域でやめておこうかな。」
という気持ちが強いのであれば、それはまだ趣味ではないということです。それほど好きではないということです。


趣味からはじめても、そのことが本当に好きなのであれば、もっと深く追求したくなります。そうなれば、「努力」なんて意識しなくてもいいのです。

つまり、


「スクールに通っただけでは、就職できない。あとは自分の努力次第。」

という言葉は、

「スクールに通っただけでは、就職できない。あとは自分がそのことをどれだけ好きなのか?」

という言葉に置き換えることができます。


>何か会社にアピールできるものがあればいいのですが、
>自分はデザインの才能など全くなく、突出しているものは何もありません。
>強いて挙げるとすれば、ユーザビリティやアクセシビリティに興味があるだけです。


アピールすることは、

「そのこと(=Webデザイン)がどれだけ好きなのか?」

ということです。

好きだということをアピールするにためは、ただ「好き」と言うだけでは伝わりません。


「好きだからこういうことをしてきた」
と証明ができることが必要なのです。

そのためには、とにかく取り組むことです。就職できるかどうかの不安に、自分の気持ちを惑わされるのではなく、

とにかくWeb制作について「取り組む」ことに気持ちを集中してください。


ユーザビリティやアクセシビリティに興味があるのでしたら、そのことを深く追求してください。

この分野はプロでも日々勉強しながら仕事をしているのです。しかし、プロを名乗っていても、ロクに勉強していない人がたくさんいます。


そんな人はプロではなく、Webデザインを「好き」ではない人たちです。


トシさんが、Webデザインを「好き」だという気持ちを持って、「取り組む」だけでこういう人たちを圧倒することができます。

例えば、もしトシさんの立場であれば、ユーザビリティやアクセシビリティについて、本やサイトで徹底的に知識を吸収しつつ、自分のサイトに反映させます。


そして就職先活動の際には、応募先の制作会社の制作事例サイトに対して、「ユーザビリティ」「アクセシビリティ」の観点から、よい点や改善点をレポートにまとめます。

そのレポートを履歴書に添付するのです。


それだけで、トシさんが「ユーザビリティ」「アクセシビリティ」に興味があり、日々情熱をもって取り組んでいるということが伝わります。

私は採用側の立場ですので、こういうレポートを提出してくる人がいればちょっと会ってみたいと思います。


制作会社にとってもいい刺激になります。(笑)

「生意気なヤツだと思われて採用されなかったらどうしよう」
こんなことを心配するのもやめてください。


制作会社にとっては、自社にない能力を持った人材を求めているのです。
自社の事例の弱点を突かれたとき、最初はムッとするかもしれませんが、この人材が自社にいれば大きな戦力になると思ってもらえるでしょう。


>突出しているものは何もありません。


突出しているものは、はじめから備わっているのではなく、『自ら創り出す』ものなのです。


>サイト作成も最近は全くやっていません。
>どのようなサイトを作っていけばいいのかわからなくなってきたからです。
>不安で不安でしょうがないのですが、何も手に付きません。
>こんな自分にkobakenさんから何かアドバイスを頂ければ幸いです。


不安を払拭するためには、自信をつけることです。

自信をつけるためには、とにかく取り組むことです。

取り組むためには、とにかく好きになることです。

好きになるためには、とにかく勉強しながら作っていくことです。

ユーザビリティやアクセシビリティに興味があるのでしたら、まず机上の知識を吸収してください。その知識に照らし合わせて、既存のサイトを評価してください。

そうすると、自分だったらこう作るという考えが生まれてきます。


その考えを元に、評価したサイトのリニューアル案をまとめ、制作するのです。

何をつくればいいのか見えてきましたか?


トシさんは21歳ですから、私がWebデザイナーに転職した27歳までは、あと6年もあります。

私は3年で、Webの知識と経験を得ました。今30歳です。


トシさんは、27歳までは6年間、さらに30歳まで3年間、合計9年間取り組めるのですから、末恐ろしい気がします。今から真剣に取り組めば、30歳になった時点で、今の私なんで置き去りにするくらいの人物になっていることでしょう。


自分の一生がかかっているのですから、長いスパンでじっくり取り組んでください。


好きであれば、自分自身はじっくり取り組んだつもりでも、周りから見れば「アイツは短期間であっという間に成長したなあ」と思われるものです。


 この道を行けばどうなるものか
 危ぶむなかれ
 危ぶめば道はなし

 踏み出せば
 その一足が道となり、その一足が道となる

 迷わず行けよ
 行けば分かるさ!


ご精読アリガトー!


頑張ってください。

P.S. 私も9年後は39歳になっていますので、その時点で30歳のトシさんに追い抜かれていないように頑張ります。

小林謙輔
http:/kobaken.biz/

姉妹サイト>>実務未経験者がWebデザイナーになる方法

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